李ラックマ3 「あんさついらい」



「お前、李一族の暗殺者なのだろう。どうしてこんなところで、俺の世話などしている。」
 甲斐甲斐しく飯を運ぶ李暫嶺に問うた。やつは、俺の暗殺を請け負い、里を出たとの情報を入手したためだ。
「じゃあ、史鋭慶。お前は俺が李一族だと、しかも自分の暗殺を請け負ったやつだと知りながら、俺のつくった飯を食っているのだ?」
「……どうでもいいからだ」
 少し考えて、そう返した。
 不思議と李暫嶺といるのは嫌いでは無い。むしろくまの格好も見慣れてしまえばそれまでで、たいした違和感もなくなってきている。
 しかも、飯はうまい。なんせ、茶が絶品である。
「…そうか。ならいいではないのか」
 くまの格好さえしていなければ、気さくでいい男だと思う。ほんわかと微笑むので、ついついこちらもなじんでしまう。
「…だが、お前は俺を殺しにきたのだろう?」
 茶を入れていた李暫嶺の手が止まった。
 重い沈黙が、広がっていった。


    


ギャグからシリアス突入なるか…!?まぁ、李暫嶺がくまの時点で無理ですが…。
06.6.3かきじゅん