白い雪がふわふわと舞い落ちる。
その様子を、ヴァルガーヴは飽きることなく見ていた。
なんだろう。
懐かしくて、あたたかくて、ほんの少し悲しい…。
フィリアとヴァルガーヴの冬支度
〜雪が降る頃〜
「ヴァルガーヴ?」
フィリアの声がしてヴァルガーヴは、
「は〜い」
と、返事をした。
ふわふわと舞い落ちる雪をもっと見ていたかったけど、家に向かって駆け出す。
バタンと戸を開けると、フィリアが茶器を持ったまま振り返った。
「まぁ、ヴァルガーヴ。外にいたの」
「うん」
「寒かったでしょう」
フィリアは茶器をおき、ヴァルガーヴのほっぺたに触れた。
「大丈夫だよ」
温かい手のぬくもりに、ヴァルガーヴは目を細めた。
ヴァルガーヴの顔を覗き込んだフィリアは、その様子を見てクスクスと笑った。
「さぁ、お茶にしましょう。手を洗っていらっしゃい」
「は〜い」
パタパタし走っていくヴァルガーヴを見て、フィリアはそっと苦笑した。
「生まれ変わっても、冬がすきなのね…」
小さく呟かれた言葉はヴァルガーヴに届くことはなく、ストーブの上のケトルがシュンシュンとお湯が沸いたことを知らせる音にまぎれ、消えていった。
END
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クリスマス&末年始連続企画。
スレイヤーズ編第2段です。
ほのぼのしています…。
2006.12.20 かきじゅん