――ススムミチハ
      ハテナキヤミ――


 ――なぜ死なない!?


 俺はその事が信じられず、その赤子を凝視した。

 死の呪文。
 これから逃れられたものはいないというのに・・・。
 赤子の両親は、すでにこの呪文によって、できのいい人形のような姿をさらして、もう二度と動くことはない。
 その姿を見て、俺の呪文は完璧だったと確信する。
 俺はもう一度、火がついたように泣きじゃくる赤子を見下ろした。
 額の傷。
 死の呪文は確実にこの赤子を捕らえているというのに、何故・・・っ!?
 気配がして、耳を澄ます。
 外が騒がしくなってきた。
 誰かが異変に気づいたか・・・。
「楽しくなりそうだ・・・」
 俺は、人知れず微笑んだ。そして、ゆっくりと片膝をつき、赤子を見た。
 首を一捻りして、殺してやろうか・・・。

 ・・・・・・それとも。


「・・・・・・おもしろいな」


 ふと湧き上がる興味。

 死の呪文から、俺の手から逃れた唯一の生存者となる赤子。
 この先、周りにもてはやされてぬくぬくと傲慢に育つか。両親が殺されたことに対して僻みと俺に対する恨みで生きるか。この赤子は、どう生きるだろう。

「この額の傷がある限り、お前は俺のものだ」


 何もわからぬであろう赤子にそうささやいて、俺はきびすを返した。

 あわただしい気配が近づいてくる。
 あの赤子も、時期に誰かに保護されるだろう。

「時が満ちたら、殺してやるよ」


 そうして、俺は闇に紛れた。


 進む道は、果て無き闇・・・・・・。

  


私が頼んでかきじゅんに書いてもらった、ヴォルハリ小説です!やったね!
4巻からヴォルハリに萌え〜です。
ハリポタ=ヴォル様です!
06.6.2天神あきな