雨がやんで、瞬く間に雲が散り散りになっていく。




 太陽が顔を出し、真っ青な空が広がった。







 友人の家へと続く路







 「んー。いい天気ね」
 あたしは大きく伸びをして、また歩き始めた。
 急な土砂降りにあって、慌てて駆け込んだ民家で温かいスープと、おいしいパンをご馳走になり、お腹も満たされて、こんな日があってもいいかと思う。
 緑の木々についた水滴が、太陽のひかりにあたってキラキラと輝く。



 ――いつ行っても変らない友人は、元気にしているだろうか?



 ――いつ行っても、元気一杯のお子様はどれだけ大きくなったのだろう?



 期待と、懐かしさが足をせかす。
 最近では一人で旅をすることが多くなったけれど、いろいろなところに出来た友人たちに会いに行くから、寂しくは無い。
 「もうちょっとね」
 友人の家へと続く見覚えのある路を、ゆっくりと進んでいく。
 思いがけない土砂降りで時間が掛かったけれど、日が暮れるまでにはつけるだろう。
 「リナねえちゃ〜んっ!」
 遠くから聞こえる、聞き覚えのある声に笑みがこぼれた。
 どうやら元気一杯のお子様が、あたしを迎えに来てくれたようだ。
 ばさっばさっと羽音がして、羽を生やした少年が降り立つ。
 「元気そうね、ヴァルガーヴ」
 「うん!リナ姉ちゃん、ひさしぶり」
 そう言って、ぎゅうっと抱きついてきたヴァルガーヴの背を抱きしめて。
 「おっきくなったわね〜」
と、感嘆の溜息。
 「まだまだおっきくなるよ。フィリアより。フィリアを守れるぐらいに」
 笑顔だけど、目だけは真剣で。フィリアがいい親をしていることはすぐにみて取れる。
 「フィリアの前に、あたしよりおっきくならないとね」
 わざと茶化して言うと、ぷぅっと膨れた。まだまだ幼いその仕草に、ヴァルガーヴの過酷だった運命の片鱗すら、今は見ることは出来ない。
 「リナ姉ちゃんより、すぐにおっきくなるもんね」
 「はいはい。それより、フィリアは元気?」
 「うん。リナ姉ちゃんは一杯食べるから、たくさん料理作らなきゃって、朝から張り切ってる」
 「そっか。じゃぁ、張り切ってお腹すかせて。はりきって食べないとね」
と笑って、あたしはヴァルガーヴの頭をさらりとなでて。それからまた、友人の家へと続く路を歩き始めた。




 END


あとがき
ひさしぶりのスレイヤーズです。
とくに何も考えちゃいません・・・。ヴァルカーヴかわいいな〜とかしか。
ちなみに、ヴァルガーヴの大きくなるのならないののくだりの反応は、はにわとかあきなの反応を参考にしてみたり。

08.11.8 かきじゅん

さ、参考にされていた!?(byあきな)