BARはにコネ「マスターの復帰」
「いやいや、年には勝てませんな」
そう言って、マスターであるヨハンは苦笑した。今では人のいい、穏やかな雰囲気であるが昔はそうでもなかったと、昔からの常連はカラカラと笑う。
「ヘル・ヨハン!元気になったんだってな!!」
バタンとドアが開いて、大きな声がした。
カウンターに座っていたセバスチャンは、特に振り返りもせずにグラスに口づけた。
カランと氷がグラスの中でまわり、滑り込むそうにアルコールが喉を通った。
「これはこれは、デイビットさん。いらっしゃいませ」
「腰は?もういいいのか」
「ええ、おかげさまで」
「それは良かった」
ひとしきり会話して、デイビットはヨハンに快気祝いだと箱を渡した。
そして、当たり前のようにセバスチャンの隣にデイビットは腰をかけた。
ふわふわの金色の髪と、エメラルドグリーンの瞳。セバスチャンはちらりと相手を見て、微かに溜息をついた。
こんな所で会社の後輩に会うとは思っても見なかった。
「お前がここの常連とはしらなかったな」
「それはお互い様ですよ」
そっぽを向いて言うセバスチャンに、デイビットは満面の笑顔で答えた。
「一緒の会社…ですか?」
デイビットが差し入れた小さなタルト差し出しながら、ヨハンはひとのいい笑みを浮かべた。
「あぁ」
「そうだぞ」
二人同時に頷くを見て、ヨハンはさらに笑みを深くした。
「さようでございましたか」
と。
END
拍手小説でした。
2008年2月14日?に入れ替えいたしました。
すっかり再アップするの忘れてました。やけに長い年月かかってるな・・・。
2008.5.6 小説ページに再見