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 ポケットにそっと忍ばせて、そしらぬふりを。





 B君のささやかなたくらみ






 さすがに男の俺が、キラキラのラッピングをされたハート型のチョコレートなんて買えないし。かといって、自分の恋人がたくさんの人から貰うのを指をくわえてみているのも嫌だ。
 普通だったら、こんなわけの分からない気苦労なんかしなくてもいいのに…。
 そんなことを思い悩みながら、俺はいつも買っている小さなウイスキーボンボンをポケットに入れて、休憩室へと向かう。
 案の定というか、ここ最近の激務のせいかうたた寝をしている恋人の姿。
 「セバスチャン…」
 小さな声で囁いてみて、反応が無いのをいいことに、そっとチョコをセバスチャンのポケットに忍ばせた。
 それから、
 「好きです」
と、囁きと小さなキスを残して。




 自分で言ったことの恥ずかしさにバタバタと走り去る俺に、セバスチャンが気づいていたということを俺が知るのはほんの少しだけ先の話。





 END




拍手小説でした。
2008年8月13日に入れ替えいたしました。

2008.9.4 小説ページに再見