だってすきなんだもん。



 「はい、シェゾ」
 「あぁ、ありがとう…」
 好いた女にプレゼントを貰って、喜ばない男はいない。
 ご多分に漏れず、シェゾもアルルからかわいらしくラッピングされたものを、満開の笑顔で手渡され、ドキドキしながら受け取った。
 それもそのはず。今日はバレンタインデー。
 「僕が作ったんだ。食べてみて!」
 キラキラの笑顔で言われて、拒める男がいるだろうか。いや、いない(断言)。
 そっとあけてみた袋の中には、いささか黄色かかったクッキー。
 シェゾはキラッキラの笑顔のアルルに促されるようにして、ぱくりと食べた。
 「…っ!なんでクッキーがカレー味なんだよっっ!!」
 「だって好きなんだもんっ!シェゾもカレーも…」
 「ぐっ…」
 怒るに怒れないシェゾは、顔を真っ赤にしたまま硬直。
 アルルは、持ち前のにぶさで、
 「シェゾ、とーしたの?顔、赤いよ?」
と、のたまった。




 END

 


拍手小説でした。
2008年8月13日に入れ替えいたしました。

2008.8.30 小説ページに再見