なにを思ったのか、かぼちゃを持ってやった来た。

MYスプーンを持って。

とても、うれしそうな顔で。



『トリック・オア・カレー!!』  シェゾ編



「シェゾ、いる?」
朝の早くからたたき起こされた。
少しの不機嫌ぐらいは、致し方ないだろう。
「なんなんだ、こんな朝早くから…」
俺の不機嫌そうな顔と態度には目もくれず、アルルは太陽のように微笑んだ。
「おはよ、シェゾ。寝癖、ついてるよ?」
ほんの少し、背伸びして伸ばされる手。
くすぐったい気分になる。
「そりゃそうだ。さっき起きたばかりで、鏡も見ていないんだからな」
だから、ドキドキと早鐘をうつのを悟られないように、ぶっきらぼうに言った。アルルのそんな一挙一動に振り回される自分自身が、ほんの少し嫌いだ。
「ボク、起こしちゃった?」
「ああ」
「ごめんね」
とたんに、アルルはシュンとしてしまった。
シェゾは小さくため息をついた。
「まぁ、別に起きる時間だったしな…」
クシャリと、アルルの頭を撫でて、
「で。こんな朝早くから何の用事だ?」
と聞いた。
「昨日、ハロウィンだったでしょ」
とたん、目をキラキラさせながら喋るアルルを、シェゾは家に招き入れた。
「そうらしいな」
「でね。昨日はボク、知らなかったし、忙しくてこれなかったから。でも、シェゾとハロウィンをしたかったんだ」
「それでかぼちゃなのか…」
「うん」
ドン
と、テーブルに置かれたかぼちゃ。
「お化けかぼちゃ作って、かぼちゃカレー作って…」
アルルは、うれしそうに数え上げた。
どうやら、一緒に作らされるようだ。シェゾは苦笑しながら、頷いた。



そして夜。

「カレーをくれなきゃいたずらするぞ?」
かわいらしい仮装をしたアルルが、MYスプーン片手に持って立っていた。
「どうぞ?かわいいお嬢さん」
一方、シェゾも仮装していた。手には、ふたりで作ったパンプキンカレーを持って。
「やっぱシェゾってば、変態っぽい〜」
「なっ!!」
明るい笑い声が響く、ハロウィンの次の日の夜…。


END
 

 

 


急ごしらえハロウィン企画っ!!
第四弾。
サタンに続き、シェゾ編ですぅ〜☆
2006.11.4 かきじゅん